Bill Evans & Jim Hall - Undercurrent (1962)

UNDERCURRENT

UNDERCURRENT


例えるなら、マスターがウイスキーを注ぎ、薄暗いバーで物思いにふけりながらグラスを傾ける、至極の時間。僕のような、浅はかなジャズ知識しか持ち得ていない者でも、決定的名盤であることだけはわかる。


ピアニストBill EvansとギタリストJim Hallの共作である「Undercurrent」は1962年にリリースされ、2002年にリマスターCDが発売された。録音状態は素晴らしく、時の流れを全く感じさせない。


BillのピアノとJImのギターは優しく交わり、重ね合い、まるで恋人同士のようである。M2「I Hear A Rhapsody」からM6「Darn That Dream」までの時間に身を委ねれば、2人の関係に、こちらまでとろけてしまいそうになる。


おっと、恋人同士は時として、激しく求め合うものだ。M1「My Funny Valentine」はお馴染みのジャズソングであるが2人にアレンジされると熱を帯びる。ピアニストは間を活かした音を使い、ギタリストは強弱を利用する。時にはジプシージャズのようにギターを鳴り響かせ、相手を刺激する。これは情熱的な恋の物語。


官能的な香りがただようアルバムである。

Bill Evans & Jim Hall - Undercurrent (1962)
Blue Note Records

  1. My Funny Valentine
  2. I Hear A Rhapsody
  3. Dream Gypsy
  4. Romain
  5. Skating In Central Park
  6. Darn That Dream
  7. Stairway To The Stars
  8. I'm Getting Sentimental Over You
  9. My Funny Valentine (alternate take)
  10. Romain (alternate take)

Like... : Jazz / Manouche jazz / Gypsy Jazz / Django Reinhardt
10点評価:9.0点

ビル・エヴァンス - Wikipedia