Big Heavy Stuff - Maximum Sincere (1997)
- アーティスト: ビッグ・ヘビー・スタッフ
- 出版社/メーカー: クアトロ
- 発売日: 1998/01/21
- メディア: CD
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このバンドは一体どのくらいの認知度があるのだろう? 国内盤はクアトロレーベルから出ているのだけども、あまり売れなかったのだろうな、と容易に判断できる。なんせ、ネットで検索しても、日本語のページがほとんど存在しないのだから。ああ、これは僕が書いて、彼らの存在価値を高めるべきだな、数少ない熱心なサーチャーのためにも水先案内人になろう。
rateyourmusic.comの批評では★3つ、「チープなBUSHだ」と。まあ、当たっている。
http://rateyourmusic.com/release/album/big_heavy_stuff/maximum_sincere/
さて、Big Heavy Stuffの説明に入ろう。彼らは1990年にオーストラリアで結成され、1991年に6曲入りのアルバム『Pops Like Crazy』でデビュー。その後、6枚ほどリリースし、1997年のアルバム『Maximum Sincere』で、人気を博したようである。
この『Maximum Sincere』、思いきったようにグランジ色の強い曲が並んでいる。例えて言うなら、NIRVANAのがなり声を解釈後、Smashing PumpkinsとOasisにおける音の広がり方をちょい足し、BUSHやSoundgarden、Pearl Jam他、グランジロックよろしく。そして微妙にエモーショナル(ここが気に入っている)。
アルバムの前半戦は、特にグランジサウンドで突っ走っている。ノイジーなギター、パワフルなドラム、芯の太いベース、そしてかすれ声のボイス。アメリカのバンドかと思いきや、オーストラリアなのが面白い。
切ないギターリフから始まるM1「Eric Remains」はスローテンポで、非常に地味な曲であるが、さらりと聞かせてしまうところがニクい。スマッシュヒットのM2「Birthday」。Foo Fightersばりの思いきった太いギターリフが気持ちいい。グルーヴに負けないボーカルも魅力的で、いいバンドなんだな、と音で伝わってくる。続いてM3「Train Stops Here」はグランジ全開な1曲。好きな人はハマるだろう。
スマッシュヒットしたらしいM4「May」。これはYouTubeに上がっていた。
グランジではあるが、いい具合にポップで、まとまりのある曲。1:50あたりのギターリフ、そしてドラムが異様にエモーショナル。
その他の曲についてだが、落ち着いたものが多い印象を受ける。ノイジーなギターリフが根底にあるのは確かだが、アコースティックでの弾き語りから生まれたものが多いのかもしれない。
このBig Heavy Stuffは2004年に『Dear Friends and Enemies』をリリースし、その後、空中分解してしまったようである。MySpaceやYouTubeで聞く限り、後期はゆったりとした曲調が多かったようである。
今回紹介した『Maximum Sincere』はパワフルで切なさも垣間見えるグランジサウンドの中に、一瞬の穏やかさを感じさせる作品。秀逸なアルバム、という高みには達してないかもしれないが、一聴の価値はあるだろう。
Big Heavy Stuff - Maximum Sincere (1997)
クアトロレーベル (Parco)
- Eric Remains
- Birthday
- Train Stops Here
- Son in Law
- May
- Maximum Sincere
- Voodoo Dolly
- Third Degree
- Mechanic
- Bigmouth
- Cheating on a Dead Wife
- All for One
- Anne Marie
- Not Another Riot
Like... : NIRVANA / BUSH / FOO FIGHTERS / SOUNDGARDEN / PEARL JAM / SMASHING PUMPKINS / RADISH
10点評価:6.5点
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Big Heavy Stuff - Wikipedia